昆布水水ようかん

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【昆布水水ようかん】

こんにちは!

笑顔がなにより楽しさに変わる毎日のごはん。

家族でそろってご飯を食べる、幸せなひと時。

公認レシピライター「沁み沁みごはん塾 昆布料理研究家」の岩佐優です。



徳島ならではの昔の「料理教室」をご紹介しましょう。

テレビの「今日の料理」や「三分間クッキング」といった料理番組や流行りのレシピ本なんてない時代です。

どのように徳島の「うまい!」は伝わり、広がっていったのでしょう。

徳島の漁村で、今で言うスーパーなどはありませんでした。

ましてや、そんなところに料理屋さん、仕出し屋さんもあるはずもない。

しかし、ある程度の「お屋敷」では冠婚葬祭に料理人さんが必要だったんだしょう。

そこで呼ばれたのが、そのあたりでは一目置かれる料理名人のおばさんこと「料理人ばっちゃん」でした。

「ばっちゃん」というのは、親しみと敬意の気持ちを込めた言葉で、おかあちゃんと奥さんの中間ぐらいの意味合いです。

普段は浜辺で仕事をしている漁師のおばさんが割烹着一つ風呂敷に入れて「お屋敷」に向かう必殺料理人です。

勝手口から入って、板の間で奥様に挨拶して料理に取り掛かる。

その頃のお膳は、今の宴会用のものからするとかなり小さいものでした。

けれど、小さいながらも刺身皿がある、

煮物や焼き魚の皿もある、

吸い物は一番と二番の二つを作った。

そして、ういろ(ようかんのような蒸菓子)や寒天を使った赤や緑の水ようかん風の甘いもの。

いわゆる、皿鉢料理を小さい器に取り分けたようなものです。

例えば、ぼた餅やきなこ餅だったり、餡こでさつまいものきんとんを巻いた出世芋を作ったりもします。

「盆と正月が一緒に来たような」ハレの日にふさわしい皿数を整えなければならなかったのです。

さらに、食材はもとより、砂糖、醤油などの調味料が自由に使えない時代でも、集まった客人を満足させるよう、

いかにまろやかなやさしい味わいにまとめるかが腕の見せ所でした。

「料理人ばっちゃん」は、その人独自の味付けに秘伝を持っていたのです。


「お屋敷」の冠婚葬祭となると分家筋や村界隈のおかあさんたちがお手伝いに召集されました。

そのお手伝いのおかあさんたちが「ばっちゃん」の包丁さばきを「見る」。

その所作をじっと「見る」。

『茶わん蒸しができました』『煮付けができました』『一番の吸い物ができました』とばっちゃんがそのたびごとに

『あんばいどないや?(お味はいかがですか?)』と言ってその家の奥様にお伺いを立てて味見をしてもらう。

実はその味見をした奥様が今度は分家筋、そして近くの家の冠婚葬祭を仕切り「料理人ばっちゃん」のように味付けをすることが多かったらしいです。

「あの時ばっちゃんは糀でつくった甘酒入れた」

「さっとゆでてすぐ火からおろした」

「酒粕に漬けていた魚を焼いた」という秘伝が見よう見まねで伝わっていった。

そして現代。

それは今、公民館の井戸端会議へ。

天気の話、孫の自慢話、姑や嫁の悪口まで、

実はこの公民館の井戸端会議は「プチ秘伝交換会」に変わるのです。

お茶うけに持ち寄った漬物や料理を前に「この茄子漬けおいしい!」 

「これどないして(どうやって)漬けたん?」「いたずり(虎杖)はどないしたら色よくとっておけんの?」といった具合ですね。

徳島の人は間違いなく食いしん坊だ。「料理人ばっちゃん」の時代からそして今も、

徳島の「うまい!」は口伝えでそれぞれの食卓に広がって受け継がれていきます。

そんな伝承された料理はこんなところにも生かされています。

季節はちょうど桜のころ。

徳島のひな祭りの恒例行事「遊山遊び」。

ぽかぽかとあたたかい日差しを浴びながら、磯の浜辺や山やれんげ畑や、みんな思い思いの場所でお弁当をひろげます。

遊山箱につめた数々の料理を楽しみに子供たちは、この箱を持って山や海に出かけるのです。

遊山の風習は消えつつありました。

でもね、最近またこの「遊山箱」ブームが徳島で再熱しておりまして、

子供たちにこの楽しい行事を伝えていこうと各地で「遊山の会」が催されるようになってきているのですよ。

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さて、今日の簡単料理レシピは、そんな遊山箱には必ず入っていた昆布を使った【昆布水水ようかん】です。

材料は昆布水、小豆(あずき)、寒天、葛粉、砂糖のみです。

小豆はデンプンとタンパク質で、ビタミンB1を多く含んでいます。

ビタミンB1は筋肉の中に疲労物質がたまることを防ぐ働きがあります。

筋肉を使って疲れたとき、また筋肉痛や肩こりのあるとき、小豆を食べれば症状が改善されますよ。

小豆の外皮には、利尿や便通を促進するサポニンという成分が多く含まれています。

さらに二日酔い改善効果もありますよ。

昆布水水ようかん

◆ 流し缶1枚分(12×15×4cm)


【材料】 

棒寒天       4g

昆布水       500cc

上白糖       100g

小豆こし餡    380g

水          50cc

葛粉        5g


【作り方】 

(日)棒寒天をたっぷりの水で、一晩つけておきます。

(月)葛粉5gに水50ccを加え、指先でしっかり溶き茶こしでこします。

(水)水につけておいた棒寒天を水から引き上げ水気をきります。昆布水500ccを加えて火にかけしっかりと沸騰させます。

   (沸騰させて寒天を完全に煮溶かす)

(木)棒寒天が溶けたら上白糖100gを加え更に小豆漉し餡380gを加えます。しっかり沸騰させましょう。

(金)水で溶いた葛粉を加え再び沸騰させます。氷水に入れてあら熱を取ります。鍋を冷水にあて、ゆっくりと混ぜながら少しトロミがでるまで冷ます。

   少し熱めのお風呂の温度程度ですよ。その後、粉ふるいでこします。

(土)食べやすい容器に流します。色々な容器でお試しください。

   (和菓子屋さんなどで、小豆こし餡やその材料となる生餡を手に入れることもできます)



   簡単な昆布水の作り方をご紹介いたします。

①1リットルのお水に対して、10gの昆布を入れ、そのまま一晩置きます。

②昆布を取り出して完成。

昆布を1~2mmの千切りにすると、3時間後から利用出来ますよ。

火を使わないので、夏場も簡単にだしが取れますね。ただし、夏場は水が傷みやすいので、一晩置くときは必ず冷蔵庫に入れて下さい。



幼い頃のあの時、樹の上の小屋であそんだ葉っぱのにおいや潮がつくった海のにおい。

母ちゃんと二人、小麦畑で昼ごはん、井戸水の清々しいかおり。土のにおい。

そんなひなびた記憶をこの味は思い出させます。


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公認レシピライター

昆布料理研究家  岩佐 優

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